あしたパートナーズ

事例紹介

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親なきあとの準備を始めるきっかけが中々見つけられなかったケース

千葉県在住、親なきあとの準備を始めるきっかけが中々見つけられなかったケース

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インタビュー内容

あしたパートナーズの存在はいつ・どこで知りましたか?

(父)2021年に某NPO団体が主催した「親なきあとのお金のこと」のオンライン勉強会に参加したときに知りました。

最初、親なきあと相談室の存在を知った時にどう思いましたか?

(父)実は、私たちは元々親なきあとのことを相談できるところを探していました。そういった仕組みづくりをしなくてはとずっと考えていた。そんな時にちょうどいいタイミングで勉強会がありました。

ご相談前、親なきあとに関して、どのような心配事がありましたか?

(父)1番心配していたのは、親が主体的に子供をケアできる状態であれば問題ないんですが、特にやらなくてはいけないと思っていたのは、親がいなくても生活ができる仕組みづくりだと考えていました。毎月、本人に必要なお金が入ってくるとか、施設の目処をどうするかなど。それが最大の心配事でした。

その心配事に対して、当時どのような準備をしていましたか?

(父)特にしてはいなかったんですが、子供が小さい頃の1番最初のプライオリティはいかに子供を発達させるかというところでした。元々体に不自由なところがあったので、いかに動けるようになるかとか、認知機能とか、字を書けるようにとか。時が経って、子供も20歳になったので次のフェーズで、親なきあとのことを考えるようになった。仕組みを作るにはどうしようかと考え始めて、そういうことを相談できるところを探していた。なので、探すというのが準備でしたね。

実際に親なきあと相談室は探してみて見つかるものですか?

(父)20年くらい前はなかったんですが、ここ数年くらいで親なきあとのことを書いている本が幾つか出てきました。ある程度参考になりそうなものはあるにはあったが、こんな方法があるよという一般論が書いてあって、今度は具体的な仕組みに落とし込まなくてはいけないなと思っていました。

なぜ、あしたパートナーズに相談をしようと思いましたか?

(父)最初に個別面談をしてみて、実際に話をしてみるというのはとても大事なことだと思いました。そこから信頼関係ができてきて、色々と深いところまで相談するようになりました。

どのような親なきあと準備から始まりましたか?

(父)最初は、キャッシュフローシュミレーションから始まりました。5年後、10年後に自分たちの資産がどういうふうになっていくかというのを最初にやるのは重要だと感じました。その後は、障害のある子へのお金の遺し方、きょうだいへの遺し方、本人がお金を使える仕組みやきょうだいの負担、税金なども考慮した準備を行いました。

あしたパートナーズに相談をしている中で何か感じましたか?

(母)正直、少し親なきあとの準備を始めるには早いかなと思うのがあった。ただ、いつ何があるかわからないので、やっておけたことでかなり安心することができました。以前、親なきあとに関しての本を紹介されて読みましたが、あーそうだよねーというところで終わってしまっていて、いずれやればいいかなという感じでした。なかなか、せっつかれないと進めることが難しかったように感じました。こういう巡り合わせがあってよかったです。もうすぐ父親の65歳が目の前に来ているので、よく考えればシニア世代に入ってきていますもんね。

(父)そういう意味では、子供の小さい頃は能力の開発とかを考えていましたが、後から考えてみると、こういうファイナンス的な所は場合によっては、時間がかかることもあると思うので、若い時から色々と設計をしておいた方が、負担も少なくて、より自由度もあるので、いいと思います。

実際に当時、障がいのあるこどもが生まれた時、親なきあとのことを考える余裕はありましたか?

(父)今思えば、やっといた方がいいと思うけど、実際そんなことを考える余裕はありませんでした。

(母)早めに知っておくことは大切だと思います。色々な選択肢も増えると思いますし、子供が12歳くらいの時には準備を始めといた方がいいと思います。15歳では少し遅いように感じる。私たちは、どちらかというとかなり急に慌てて準備したなという感覚はあります。主人も年齢のこともあって、ある程度仕事に融通がきく状況があったので、こういうことに取り組む時間が取れたけれど、お仕事で皆さんお忙しいし、ある程度そういう心づもりで準備に取り掛からないと、休日はなんだかんだ予定も入って来てしまうので、あっという間に時は過ぎていってしまうと思います。

ご家族のナイーブな話を第三者に相談をするということは抵抗ありませんでしたか?

(母)私はありました(笑)

(父)それって、突然街の中でばったり会った人に相談することはありえないけど、相談する相手との信頼関係だと思います。ありのままを見るしかない。大抵の方がそういう相手が見つからず、どうしようかどうしようかで終わってしまっていると思います。わからないことはわかっている人に相談するしかないと思う。

(母)たまたま、うちは某NPO団体の会員だったので、あしたパートナーズの存在を知ることができました。そこが紹介しているので大丈夫だろうというのもありました。

最後に、これから親なきあとの準備を始める方に対して、一言お願いいたします。

(母)子供が産まれて、そのうち中学校とか高校とかに入って、特別支援学校で親なきあとのことを知って、そろそろ始めなきゃなーと思っていました。正直、心の中で避けてきていたテーマでした。もうそういうことを考えなくてはいけない年齢なんだとも思ったし、心づもりだけでも始めた方がいいと思うし、親なきあとのことを相談できる場所があることを知っていたら、それだけでも安心できると思います。何かあったら、連絡くださいというあしたパートナーズさんの存在が安心に繋がっています。特別支援学校とかでチラシとかを配られるようになればいいなと思いますね。

(父)何かあってからだと時すでに遅しなので、早めに準備したほうがいいと思います。当時、ダウン症の子供が産まれた時、医療機関からは何も将来のアドバイスはなかった。新生児として産まれた時が親は1番余裕がなくて、人によっては社会から隔離されたような感覚になってしまう人もいる。こういった親なきあとに関してのガイダンスは、先ず最初に病院でなされるべきだと思います。将来こういう風にやっていけば大丈夫だということの見通しがつけば、親も安心できると思うし、そこで余裕が生まれれば、子供との時間もより有意義になってくると思います。