~新しい形のサービスで、自立を目指す当事者とご家族をサポート~
導入サービス:当事者家族「親なきあと」支援プログラム
ランパートアカデミー 管理者 大澤 典子様(以下:大澤様)
大澤様「親なきあと問題」については、いくつか事例を見聞きした経験があり、間に合う場合はぜひとも検討するべきだと考えていました。
一つ目は、遠方のご両親と何年も離れて暮らされていた知的障害のある方の事例です。ご両親の訃報を事後に知らされただけで、お葬式にも呼ばれなかったと聞いています。お話によると、まったく愛されていなかったわけでもないようだったので、親御さんとしては何らかの形で遺したいものもあったのでは?と感じました。知的障害がある方にも適切な方法で財産を遺せる方法があるとご存知だったら、違う結果になったかと思います。
二つ目は、精神障害で働けなくなった方の事例。まとまった遺産があっても、まったく収入がないまま数年が過ぎると、どうしても困窮していくケースです。結果もさることながら、残金が減っていく過程には厳しいものがあります。常に不安にさらされ、病状の悪化につながってしまうことがあります。
どちらも親御さんに情報が届いていれば防げたかもしれないと、課題感をもっていました。
大澤様自立訓練(生活訓練)の施設の特性上、多くのご家族から「私がなきあとも、サポートを受けながらなるべく自立して生活してほしい」という言葉は、何度も聞いてきました。しかし、それは「なるべく早くスキルを身につけてほしい」というニュアンスが強かったり、「我が子が働ける場所やコミュニティを自分が作りたい」という希望につながっていることが多かったように思います。
しかし、自立訓練(生活訓練)やB型事業所の職員に、ご自身の財産についてはなかなか話しづらいものと推察します。ましてや、財産分与の方法について具体的な情報を持っているとは思われないですよね。
そういった意味では、相談がなかったというより、相談相手として候補になっていなかった、と考えています。
大澤様自立訓練(生活訓練)でこのような情報提供を前面に出している施設は少なく、新しい支援の形だと思ったことが、一番の理由です。当事者の自立のために、私たち職員はもちろんサポートしたい気持ちをもっています。しかしそれ以上に気持ちが強いのがご家族です。その気持ちの後押しができる施策、というのは、職員だけではアイディアが浮かびませんでした。お話を聞いた時、「親なきあと問題」まで考えている施設になれたら素晴らしいと、社内でもすぐに進めることが決まりました。もちろん充実した支援内容や、代表の首藤さんのお人柄に信頼感を感じたのも大きな理由でした。
大澤様オンラインコミュニティ「あしたね」を通じて、元気なうちから気軽に利用していただけたらと思います。ぜひ定期的にページを開いてみてほしいですね。何か記事が追加されたり、また勉強会のお知らせをする機会があれば、施設としてもどんどんオープンに呼びかけていきます。
大澤様ぜひまた実施したいです。今回、時間の都合で参加できないという方がたくさんいらっしゃいましたので。
今回、初の試みとして、利用者さんのご家族だけではなく、計画相談の方、他の支援機関、教育機関にも幅広く声をおかけしましたが、皆さん一様に好意的な反応でした。
また「ランパートアカデミーってそういうこともするの?」と、驚かれた方もいらっしゃいました。
回を重ねるごとに、「次は参加してみようか」となる方も出てくるかと思います。
都合で参加できなかった方もたくさんいらっしゃいましたのでぜひまた開催し、このコミュニティを広げていくお手伝いができれば幸いです。
2025年2月開催の勉強会風景
大澤様ぜひこれからも有益でフレッシュな情報や、安心につながる情報を提供いただけたらありがたいです。利用者さんにもご家族にも、日々の金銭管理から、大きなお金のことまで相談いただけるような施設になっていきたいと考えておりますので、今後ともどうぞよろしくお願いいたします。