親御さんが30代で親なきあとの準備をされたケース
宮城県在住、親御さんが30代で親なきあとの準備をされたケース
父:39歳
母:38歳
長男:9歳(自閉症)
次男:7歳
インタビュー
あしたパートナーズの存在はいつ・どこで知りましたか?

(母)特別支援学校のPTA向けの「親なきあと」に関するオンライン勉強会を勤務先の案内によって知り、そこで初めて団体の存在を知りました。
最初、親なきあと相談室の存在を知った時にどう思いましたか?

(父)あまり親なきあとのことを我々も考えてはいなかったので漠然としていましたが、本当に考え始めたら不安なことが出てきて、そこでそういったことを相談できる場所があるということ知って、安心しました。
「親なきあと」という言葉は聞いたことはありましたか?

(父)多分聞いたことはあったと思いますが、そこまで意識したことがなかったです。今でいっぱいいっぱいという感じだったので、そこまで考えがいきませんでした。
ご相談前、親なきあとに関して、どのような心配事がありましたか?

(父)「お金のこと」や、障害のある子が大人になった時の「住む場所」についてですね。我々も年を重ねていったら、障害のある子供に対して、できることが少なくなってくると思うので、年齢に応じた問題がどのようなものがあるのかというのがわからなかったので、そこも心配事としてありました。
「お金のこと」の心配なことって具体的にどのようなものでしたか?

(父)まず、何にいくらかかってくるのかという支出の部分がわからなかったのと、あとは我々がずっと働き続けて養えるのかという不安もありました。
障害ある子が大人になった時に「住む場所」って相談前にイメージしていることはありましたか?

(父)そういう障害ある方達が集まる施設があるということはなんとなくは知っていましたが、それ以上のことはわかりませんでした。

(母)少しだけ、支援学校のPTAをやったので、周りの親御さんと話す機会はありました。先輩の親御さんと話せる機会があると「今後必要な準備」だとか「子供が今後どのように成長していくのか」「卒業後の生活介護、就労A・Bはこんなレベルだといけるよ」というような情報を聞けました。
親の中でもグレーな問題というか、障害のある子の中でも成長具合が違ったりするので、そういう未来の話をしていいのかためらいがありました。
「住む場所」って相談できる場所はほとんどありませんでした。
インタビューからは逸脱してしまいますが、なかなか他の当事者家族に聞きづらいことも、あしたパートナーズの運営するオンラインコミュニティ「あしたね」では匿名でほかの当事者家族や専門家に相談や交流をしていただくことができますので、ぜひご活用ください。
「お金」の心配事に対して、当時どのような準備をしていましたか?

(父)ある程度まとまったお金を残そうということで夫婦で頑張ろうという話にはなっていました。
ただ、具体的な金額とかまで考えてはいなかったです。ある程度貯めていくようにしなきゃねという感じでした。

(母)普通の子と同じように大学までいくコースくらいの費用がかかるのか、それともそれ以上に費用がかかるのか、もしくは全然掛からないのか、ということさえもわかりませんでした。そういった情報に触れる機会もありませんでしたし、漠然と障害ある子=お金が掛かるんじゃないかと思っていました。
ご夫婦が30代という若さで、親なきあとの準備を始められたということでタイミングはいかがでしたか?

(父)正直、最初は早いかなと思いましたけど、次第に考えていくと、早くて越したことはないなと思いました。やってみたら、このタイミングで良かったなと思いました。むしろ、もっと早いタイミングでもいいのではないかというくらいでした。早く知れて良かったと思っています。
オンラインで個別相談を進めていくということに関して抵抗はありませんでしたか?

(父)私の仕事柄、オンラインでの面談は抵抗は全くありませんでした。自分の会社でもオンラインでしかお会いしたことのない方もたくさんいますし。笑
画面上でも顔を見ながら話をすることで人柄もわかりますし、我々と同じような体験ではないんですけど、相談相手が当事者家族ということで、障害者のいる家庭に対しての理解度も高いと思いましたし、信頼して相談できました。
あと、オンラインだと周りの音や人もいないですし、閉鎖した空間で話を進めることができるので、良かったです。
相談対応する専門家が当事者家族であるということは重要でしょうか?

(父)やっぱり最初に(相談する相手が)どういう人かわからない人でも、当事者家族であるという繋がりがあると、共感持ってもらえるというか、そういうところで信頼できるとは思いました。我々が思っていた悩みも理解されて話していることも感じられました。そういうところはありがたいな、と思いました。

(母)親の抱える悩みに対して、全く知らない方の「はいはい」とか「うんうん」みたいなものよりは、家族に障害者がいる生活をイメージしてもらえるという風に感じれると、こちらも話をしていて、「話をわかってくれようとしているな」って肌感で感じるので、そこの部分は大事かなと思いました。役所の窓口に相談するのとはまた違う対応をしていただいていると思いました。
どのような親なきあとの準備をされましたか?

(父)まずは現状把握をしたことですね。こういう機会があったことで夫婦で今後の話をすることができたっていうのが良かったと思いました。

(母)あしたパートナーズさんと出会わなかったら、目の前のことでいっぱいいっぱいで忙しいっていう理由で準備は進まなかったと思います。
例えば、旅行に行くというような明るい未来の話であれば、すぐにでも行動に移せますけど、不安なことの未来の話ですと、結構ガッツリ時間を取らないといけないと思いますし、夫婦だけで考えるのであれば、家で子供の寝静まった後にしかそういう話をする時間あまり取れないと思うんですが、お互い疲れていて、話し合いをする時間をつくるのは難しいと思います。
あしたパートナーズさんとの面談については、適宜時間を取っていただいてので、その時間はやるぞって気合いを二人で入れて臨みました。次回の面談はこのことについて話しましょうということも決まっていたので、その前日までに夫婦でその内容についてあらかじめ話して面談に臨む事ができたのも良かったです。
実際に親なきあとの準備をされてみて、どのように感じましたか?

(父)改めてになりますけど、夫婦でしっかり話す時間が取れた事が大きかったですね。どんどん親なきあとの準備が進んでくると、それに応じて、安心感も増していきました。最後の遺言書をやったところで、非常に安心感と満足感はありました。
最後に、これから親なきあとの準備を始める方に対して、一言お願いいたします。

(母)いつ何が起こるかわからないので、コロナも3年くらい閉された環境でというのは予測できなかったし、何も準備してないというのは今思えば不安な状況だなと思うので、残された家族が困らないように、元気で喋れるうちに、体が動くうちに準備をしておくのがいいと思います。

(父)遅かれ早かれ準備しておいた方がいいと思いますし、であれば早いうちに準備をしてしまった方がいいと思います。現状を理解して、早めに動いておくというのがいいと思います。
